今月の主題 血流
巻頭言
レオロジー,その病態・治療に持つ意義
磯貝 行秀
1
Yukihide ISOGAI
1
1東京慈恵会医科大学,総合病院衣笠病院内科
pp.123-125
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904305
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1.用語について
レオロジー(rheology)なる用語は1929年ECBingham (米)により命名され"変形と流動の科学"と定義された.適当な邦訳がないまま今日まで汎用されている.中国では"流変学"である.本来コロイド化学・化学工学・高分子化学・物理学の一部分を構成していたが,内容的に生物学と共役する部分があるのでAL Copley (米)は,1948年第1回国際レオロジー学会がオランダ,Scheveningenで開催された折,バイオレオロジー(biorheology)なる用語を提唱した.すなわち,生体より直接得られた試料を扱うレオロジーとした.バイオレオロジーは次の6つのカテゴリーに分けられる.①hemorheology,②rheology of circulation,③cellular rheology,④molecular rheology,⑤rheology of biological fluid,⑥rheology of solid tissues.
ここではhemorheologyについて内科臨床との関連で病態生理学的意義について述べる.
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