編集者への手紙
酵素的測定法による血中アンモニアの"マイナス値"
山田 満廣
1
1大阪赤十字病院中央検査部臨床化学
キーワード:
血中アンモニア
,
酵素法
,
GLDH法
,
マイナス値
Keyword:
血中アンモニア
,
酵素法
,
GLDH法
,
マイナス値
pp.239-241
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904014
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1.はじめに
大阪赤十字病院の臨床化学検査部門においては,血中アンモニアの測定法として長年にわたり除蛋白操作を必要とする"藤井・奥田法1)"に基づく測定キット(アンモニアテスト:和光純薬工業株式会社)を使用してきたが,検査の性格ならびに付加価値などを考慮すれば,当然のことながら迅速性を備えた形での結果の報告が望ましいことは論を待たないであろう.
このような観点から,当院では1996年11月に日立7170形自動分析装置の導入ならびに臨床検査システムの史新を機会に,測定法として協和メデックス株式会社の酵素的測定法2)"デタミナーNH3"を採用した.この際,試薬調製後の安定性を考慮し3試薬系としたが,これにより試薬調製の簡便化も同時に達成することが可能となり,これを日立7170形自動分析装置にアプリケーションを行い測定してきた.この間,ある種の検体においてアンモニア値がゼロまたはマイナス値を示す症例に遭遇したのでその原因などについて若干の検討を加えた.
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