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モノクローナル抗体MOC-31の体腔液細胞診への応用
伊藤 仁
1
,
宮嶋 葉子
1
,
長村 義之
2
1東海大学医学部附属病院病理診断科
2東海大学医学部病態診断系病理学部門
キーワード:
体腔液
,
MOC-31
,
鑑別診断
Keyword:
体腔液
,
MOC-31
,
鑑別診断
pp.1154-1155
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903872
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体腔液中の癌細胞と反応性中皮細胞の鑑別にCEAやモノクローナル抗体Ber-EP 4などの上皮性マーカーが有用であることが知られている.しかしながら,これらのマーカーが陰性である癌症例も少なくない.
近年,MOC-31と言われる上皮細胞を認識するモノクローナル抗体(Dako)が市販されている.本抗体が認識する抗原は,上皮細胞の細胞膜に認められる分子量40kDの細胞膜を貫通する糖蛋白であると言われているが,その機能についてはまだ明らかにされていない1).MOC-31は多くの上皮細胞と反応し,正常細胞では腎,子宮,乳腺,肝,前立腺,膵および消化管や呼吸器など多くの腺上皮細胞との反応が確認されている.また,中皮細胞では陰性を示すと言われており,体腔液細胞診における腺癌細胞と反応性中皮細胞との鑑別に有用である2).
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