絵で見る免疫学 基礎編・14
モノクローナル抗体とその応用(その1)
高木 淳
1
,
玉井 一
2
,
隈 寛二
3
1ダイナボット(株)器機診断薬事業部
2栄光病院
3隈病院
pp.122-123
発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905728
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はじめに
5〜6個の抗原決定基を有する抗原を免疫すると,産生される抗体は,抗原分子上の各々の抗原決定基や,異なった親和性,そしてクラスやサブクラスが存在するため,産生される抗体は1〜5×107個のレパートリーを持つと推定される(本誌28巻5号,8号本欄参照).単一の細胞に由来する同じ細胞の群をクローンといい,形質細胞(抗体産生細胞)の場合,すべてにおいて同じ抗体を産生する細胞群をいう(図1).したがって,形質細胞の単一のクローン(モノクローン)を得,これを培養すれば,均一な抗体が得られる.しかし,正常の形質細胞を培養する培養系は存在しない.
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