特集 神経系疾患と臨床検査
Ⅳ.画像診断
2.MRI検査・他
4) SPECT
棚田 修二
1
Shuji TANADA
1
1前:愛媛大学医学部附属病院放射線部
pp.1491-1495
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903532
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はじめに
神経系疾患における核医学による画像診断は,蓄積型脳血流シンチグラフィ製剤の登場に続いて,3検出器あるいは4検出器といった多検出器型測定装置の開発によって,単光子放出コンピュータ断層撮影法(single-photon emission computed tomography;SPECT)が広く行われるようになり,その役割は飛躍的に向上した.特に脳血管障害,てんかんや痴呆などの脳変性疾患,脳炎あるいは脳腫瘍など幅広い疾病に対して,局所の脳血流変化を3次元かつ空間分解能に優れた画像情報として提供できるようになったため,補助診断法として臨床現場でおおいに活用されている1,7,8).
したがってここでは,まずSPECT装置について概説し,続いて現在臨床に広く使用されている脳血流SPECT製剤の特徴を比較しながら,その役割について記述する.
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