ひろば
介護保険制度にむけて
谷口 典行
1
1神原琴梅病院リハビリテーション部
pp.158
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105025
- 販売していません
- 文献概要
いよいよ平成12年度より介護保険制度が実施される.老健施設,デイケア,在宅リハと理学療法士は法的にも定員化され関与しているが,その分野への充足率は未だに低い.一方,老健施設では長期入所化,デイケアでは遊ビリテーションや入浴介助を行う人員の不足など,実施する側もされる側も互いが曖昧な理念と認識であったともいえる.この10年,多くの施設が計画(ゴールドプラン)のもとに認可されたが,その間,ケア内容に対する監視や指導が徹底していたとはいえず,開設者側は経営を優先し,利用者に対しては施設と病院間を行き来させていただけといった指摘もある.事実,そのような施設では,個々に適するリハビリを実施して家庭復帰等につなげるためには,理学療法士や作業療法士が必要なのだという理解に乏しく,充足率の低さの1つの要因といえる.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.