特集 血栓症と血小板凝固線溶系検査
血栓症の病態
1.血栓症のカラーグラフ
由谷 親夫
1
Chikao YUTANI
1
1国立循環器病センター臨床検査部
pp.10-15
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903061
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血栓症をめぐる病態解明はVirchowの3原則,すなわち,①血管壁の性状の変化,②血流の変化,③血液成分の変化,以来文字どおり古くて新しい問題である.最近とみに議論の尽きないPTCA (経皮的冠状動脈形成術)後やステント後の再狭窄も血栓形成に起因するところが大きく,内皮細胞が今まさに注目されている.人工心臓も最終的な問題は血栓形成に由来する脳梗塞であり,今後,さらなる研究成果が期待されている.本カラーグラフで血栓症の実態を見ることは,より深い理解の助けになるだろう.
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