技術解説
潜血反応(カラーグラフ参照)
石井 暢
1
,
梅山 凉子
2
1昭和大・臨床病理
2昭和大中央研究検査所
pp.209-212
発行日 1969年3月15日
Published Date 1969/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906358
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種々の体液あるいは排泄物ちゅうの血液の存在の証明は,臨床検査の分野において,しばしば疾病の診断に応用されているが,その他の医学の分野たとえば法医学方面においても,きわめて重要な問題となっている.ことに,血液が著しく微量な場合に,これを確認することがしばしば要求されるが,これの分析はまた相当困難なことである.
血液が多量にある場合には,肉眼でほとんど確認することができるし,また臨床検査材料で血液量が多少すくなくとも,血液成分に変化がなければ赤血球そのものを顕微鏡的に確認することもできよう(尿沈渣,髄液の鏡検など).また,ヘモグロビンの特有な吸収帯からも,また螢光色素で染色し,その特有なスペクトルから検出することもできよう.さらにヘミンその他ヘモグロビン誘導体の結晶を作り,それから判定することもできる.
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