学会だより 第10回日本環境感染学会総会
組織的な病院感染対策に重点を置いた企画
小林 芳夫
1
1慶應義塾大学中央臨床検査部
pp.678
発行日 1995年6月15日
Published Date 1995/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902505
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創立以来早くも第10回を数えるに至った環境感染学会総会は,1995年2月18日(土)および19日(日)の両日,川崎医科大学呼吸器内科副島林造教授の会長のもとに,岡山県倉敷市の倉敷芸文館および倉敷市立美術館において開催された.兵庫県南部地震の影響で交通事情が良好でないにもかかわらず,北は北海道から南は沖縄まで多数の参加者があり,初日の午前中ですでに600名以上の有料参加者があったとのことである.
本学会の設立の目的やその経緯あるいは筆者のかかわりに関してはすでに述べてきた(臨床検査35:514,1991/臨床と微生物 21:108,1994)が,一言で言えば"院内感染症およびレジオネラ症や食中毒のような公衆衛生が関与する環境由来の感染症や人畜共通感染症に関する諸問題を取り扱う学会"である.したがって対象は"医師,獣医師,臨床検査技師,看護婦"や"国公立の予防衛生研究所の研究者"あるいは"主として消毒薬であるが製薬メーカーの研究者"や"医療品製造業の研究者"が含まれるのは当然のことであるが,これに加えて"病院および診療所の内装業者や清掃業者"も参加する,ある意味では大変ユニークなしかし今日の医療上しばしば問題とされる重要な問題をいち早く論議する学会である.
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