学会だより 第26回日本小児感染症学会総会
各界の意見交換の場を提供
秋田 博伸
1
1聖マリアンナ医科大学小児科
pp.457
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902444
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第26回日本小児感染症学会は1994年11月24~26日の3日間,島根県松江市で鳥取大学医学部小児科学教授,白木和夫会長のもとに500人近い会員が出席して開催された.会期中,この時期としては晴天に恵まれ温暖な気候であったため,寒いと予想して東京から持参したコートがまったく不要であった.会場の"くにびきメッセ"はJR松江駅から,くにびき橋を渡り徒歩約7分で行くことができ,宍道湖,中湖,松江城などが望める景色の良い所に位置している.
本学会は招待講演1題,特別講演1題,シンポジウム1題,一般演題162題の出題があり,招待講演は,米国NIHのDr.Robinが現在認可されているワクチンのワクチン効果についての総説的な講演を行った.特別講演は鳥取大学医学部ウイルス学,日野茂男教授が行った.成人T細胞白血病の原因としてhuman T-lymphotropic virus type l(HTLV-1)が注目されているが,HTLV-1キャリア母親の母乳から子供に感染する率が高いため母子感染防御対策が重要である.そのため現時点ではキャリア母親の母乳栄養は中止することが基本的方針であると述べている.
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