目でみる症例―検査結果から病態診断へ・22
CK-Mサブユニット変異例(fast type)のCK-MMアイソフォーム
大井 絹枝
1
,
為田 靱彦
1
,
小板 義種
1
Kinue OHI
1
,
Yukihiko TAMEDA
1
,
Yoshitane KOSAKA
1
1三重大学医学部附属病院検査部
pp.1199-1201
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902147
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●結果の判定●
CK-MMアイソフォーム検査では通常は図1の1と8のようにCK-MMは陽極側からMM1,MM2,MM3,の3本に分離される.図1の2~7は冠動脈バイパス術,弓部大動脈瘤切除術後の経時的変化をみた症例のCK-MMアイソフォームであるが,MMアイソフォームは7本のバンドに分離され,術後の経時的推移に従い,各バンドの増減が認められる.本症例のMMアイソフォームに認められたバンドは,陰極側の3本(e,f,g)が通常のMMアイソフォームのバンドMM1,MM2,MM3に一致し,陽極側に4本の余分なバンドが認められた.この原因は図2-bの模式図に示すようにfast typeの変異Mサブユニットの存在が考えられた.
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