今月の主題 心筋梗塞の生化学的マーカー
心筋(細胞)逸脱酵素の臨床検査〔各論〕
CKアイソフォーム
安部 智
1
,
田中 弘允
1
Satoshi ABE
1
,
Hiromitsu TANAKA
1
1鹿児島大学医学部第一内科
キーワード:
CKアイソフォーム
,
急性心筋梗塞
,
免疫阻害法
Keyword:
CKアイソフォーム
,
急性心筋梗塞
,
免疫阻害法
pp.525-530
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902907
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心筋から血中に遊出したクレアチンキナーゼ(CK)は組織型アイソフォーム(MM3,MB2)から血清型アイソフォーム(MM2, MM1,MB1)へと変換される.CKアイソフォームの分析により組織型アイソフォームの増加を鋭敏に検出することは,CK, CK-MBに比し急性心筋梗塞の早期診断や再灌流療法の効果判定に有用である.従来,測定には主に電気泳動法が用いられてきたが,免疫阻害法による迅速測定法が開発され緊急検査へ応用可能となった.今後は,高い心筋特異性を持つCK-MBアイソフォームの臨床応用も期待される.〔臨床検査 40:525-530,1996〕
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