今月の主題 常在菌
常在菌の同定とその感染
Bacteroides fragilis group
岩井 重富
1
,
福地 久和
2
,
矢越 美智子
3
Shigetomi IWAI
1
,
Hisakazu FUKUCHI
2
,
Michiko YAKOSHI
3
1日本大学医学部第三外科
2日本大学医学部外科
3日本大学医学部附属病院臨床検査部
キーワード:
嫌気性菌感染症
,
Bacteroides fragilis group
,
β-ラクタマーゼ
Keyword:
嫌気性菌感染症
,
Bacteroides fragilis group
,
β-ラクタマーゼ
pp.563-567
発行日 1994年5月15日
Published Date 1994/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901969
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Bscteroides fragilis groupは下部腸管内における腸内常在細菌のうち,最も菌量が多い.また,感染症にも高頻度にかかわりを有し,E. coliなどの好気性グラム陰性桿菌との複数菌感染で強い病原性を示す.臨床分離株の約半数がβ-ラクタマーゼ産生菌であり,E. coliなどとの複数菌感染時にβ-ラクタマーゼに弱い抗菌剤を用いると,病巣内ではE. coliにも抗菌力を発揮しえない可能性がある.本菌の分類,同定法,分離状況,臨床症例について述べた.
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