Japanese
English
論述
いわゆるSterno-Kosto-Klavikuläre Hyperostose(Köhler)の成因とその病態について
So-called sterno-costo-clavicular hypersotosis: Its etiology and manifestations
川上 俊文
1
,
豊島 良太
1
,
古瀬 清夫
1
,
山本 吉蔵
1
,
前山 巌
1
,
高木 篤
2
,
藤井 一利
3
,
茂理 春光
4
Toshifumi KAWAKAMI
1
1鳥取大学医学部整形外科学教室
2鳥取大学医学部細菌学教室
3鳥取大学医学部内科学教室
4鳥取大学医学部付属病院中央検査部
1Dept. of orthop. surg., Tottori university school of medicine
キーワード:
胸肋鎖骨骨肥厚症
,
sterno-costo-clavicular hyperostosis
,
嫌気性菌感染症
,
anaerobic infection
,
脊椎炎
,
spondylitis
,
掌蹠膿疱症
,
pustulosis palmaris et plantaris
,
骨髄炎
,
osteomyelitis
Keyword:
胸肋鎖骨骨肥厚症
,
sterno-costo-clavicular hyperostosis
,
嫌気性菌感染症
,
anaerobic infection
,
脊椎炎
,
spondylitis
,
掌蹠膿疱症
,
pustulosis palmaris et plantaris
,
骨髄炎
,
osteomyelitis
pp.650-658
発行日 1980年7月25日
Published Date 1980/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906162
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鎖骨の内側部が硬化・肥厚し,鎖骨と第1肋骨の間に異常骨形成を呈する疾患は,1974年園崎19)がその4例を報告し,その後,胸肋鎖骨間骨化症と命名した.一方,1975年には,Köhler10)らがSterno-Kosto-Klavikuläre Hyperostoseと命名し,一つの独立した疾患として報告した.また若月ら26)(1963),佐々木16)(1967),加藤ら4)(1968),熊谷ら12)(1973)により類似症例が骨髄炎として報告されているが,未だ確立された疾患として認められるにはいたつていない.われわれは,最近類似した疾患の一例において,左鎖骨より無芽胞嫌気性菌Propionibacteriumを検出し得たので,その症例を詳細に報告するとともに,さらにわれわれの経験した他の4例を含めて文献学的考察を行つた.その結果,本疾患は単に胸骨・第1肋骨・鎖骨の異常骨化にとどまらず,掌蹠膿疱症・脊椎炎と深い関連があることが明らかになつたので報告する.
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