TOPICS
ガストリノーマ
今村 正之
1
1京都大学第一外科
キーワード:
選択的動脈内セクレチン注入法
,
ガストリノーマ根治的切除
,
Zollinger-Ellison症候群
Keyword:
選択的動脈内セクレチン注入法
,
ガストリノーマ根治的切除
,
Zollinger-Ellison症候群
pp.1262-1263
発行日 1993年11月15日
Published Date 1993/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901811
- 有料閲覧
- 文献概要
1955年にZollingerとEllisonが,難治性消化性潰瘍が数回の胃切除でも胃空腸吻合部に発生し胃全摘が必要となった2例において,膵の腫瘍の存在に注目し消化性潰瘍を発生させるホルモンを分泌している可能性を推測した報告をした(Zol-linger-Ellison症候群).
5年後にGregoryらは,膵腫瘍がガストリンを分泌するガストリノーマであることを証明し,本症候群の本体が明らかとなった.この事実の歴史的意義は,膵の内分泌腫瘍がインスリノーマのみであると信じられていた時代に衝撃をもたらし,以後消化管ホルモン産生腫瘍が続々と見つかる契機となったことにある.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.