特集 ロボティクスと臨床検査
Ⅳ.検体搬送システム
1. 開発のフィロソフィ
1)(株)日立製作所
高畑 藤也
1
Fujiya TAKAHATA
1
1(株)日立製作所計測器事業部医用システム設計部
pp.104-109
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901745
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はじめに
検体搬送システム(検体検査の自動化・システム化)は,近年急速に伸び注目を集めてきた分野である.当社においても1989年に生化学検査を主体にした検体搬送システムの第1号機を納入して以来,現在までに30数施設に大小さまざまな規模のシステムを納めてきた.
しかしながら,今回検体搬送システムの"開発のフィロソフィ(philosophy)"というテーマで執筆依頼を受け,いささか困惑している.われわれメーカの検体搬送システムに対する取り組みは,最初に立派に確立したフィロソフィ(哲学)があって,それに基づいてシステム構築が行われたというよりも,例えば表1に掲げられるような検査室での顧客のニーズにいかに応えるかという観点から,各施設に合ったシステム化の計画が立案され,それに基づいてメーカが製品化を進めてきたというのが実情であると考えている.
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