今月の主題 閉経と臨床検査
話題
インターロイキンと骨変化
中村 雅典
1
,
笠原 忠
2
Masanori NAKAMURA
1
,
Tadashi KASAHARA
2
1東北大学歯学部口腔解剖学第二講座
2自治医科大学医動物学講座
キーワード:
骨形成
,
骨吸収
,
サイトカイン
Keyword:
骨形成
,
骨吸収
,
サイトカイン
pp.402-403
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901499
- 有料閲覧
- 文献概要
1.はじめに
骨はハイドロオキシアパタイトの結晶中に人体中のCaの99%,Pの88%,Mgの50%を貯蔵し,また,有機質としては90%以上をコラーゲンが占め,他は非コラーゲン性蛋白質,プロテオグリカン(PG)から成る.骨は,破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成を繰り返しており(骨のリモデリング),これによって古い骨が新しい骨に置換され,骨全体の強度が保たれている(図1).また,このリモデリングは種々のホルモンやサイトカインによって調節されており,このアンバランスが種々の病態を引き起こす.さらに,最近,筆者(中村)らは破骨細胞によらない単核細胞による骨吸収の可能性を見いだした.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.