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MRIによる悪性リンパ腫骨髄浸潤の診断
角田 三郎
1
,
高木 省治郎
1
,
田中 修
2
1自治医科大学附属大宮医療センター血液科
2自治医科大学附属大宮医療センター放射線科
キーワード:
悪性リンパ腫
,
MRI
,
骨髄浸潤
Keyword:
悪性リンパ腫
,
MRI
,
骨髄浸潤
pp.300-302
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901468
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悪性リンパ腫の症例において,骨髄浸潤の有無を確認することは病期診断や治療法の選択に非常に重要である.特に,骨髄浸潤がないことを前提とする自家骨髄移植に関しては大切である.近年,magnetic resonance imaging (MRI)による画像診断は急速に普及し,腫瘍性疾患の診断に不可欠となりつつある.特に従来のX線を用いた方法では骨髄を直接画像化することは困難であったが,MRIでは骨髄内の病変をより明確にとらえることができるようになり,血液・造血器疾患の新たな診断法として期待されている.
MRIは骨の影響を受けず,軟部組織のコントラスト分解能にきわめて優れている.成人の造血骨髄(赤色髄)は扁平骨や椎体骨がほとんどで,長管骨はその骨頭部近位端を除いてほとんどが脂肪(黄色髄)に置き換わっている1).
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