特集 アレルギーと自己免疫
III.自己免疫疾患
3.自己免疫疾患と検査
4)混合性結合組織病
隅谷 護人
1
Morito SUMIYA
1
1国立病院医療センター膠原病科
pp.276-277
発行日 1991年11月30日
Published Date 1991/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900878
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■疾患の概要
混合性結合組織病(mixed connective tissue disease;MCTD)は,1972年にSharpら1)によって提唱された疾患概念で,全身性エリテマトーデス(SLE),強皮症(PSS),多発性筋炎(PM)の症状を併せ持ち,同時に血清中の抗nRNP抗体が陽性を示す疾患である.患者の9割以上が女性で,30歳代の発症が多い.
特徴的な所見は,①Raynaud現象,手指・手背の腫脹(ソーセージ様と形容される),②抗nRNP抗体陽性で,そのほか,③SLE様所見として多発関節炎,紅斑,胸膜炎・心膜炎,白血球減少・血小板減少などが,強皮症様所見として手指硬化,肺線維症,食道の機能異常が,多発性筋炎様所見として筋炎の所見が見られる.MCTDの臨床所見の頻度を表62に示す.Sjögren症候群を合併することが多い.
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