特集 アレルギーと自己免疫
III.自己免疫疾患
3.自己免疫疾患と検査
2)全身性エリテマトーデス
安倍 達
1
Tohru ABE
1
1埼玉医科大学総合医療センター第二内科
pp.271-274
発行日 1991年11月30日
Published Date 1991/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900876
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■診断の基準
全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus;SLE)は全身性多臓器障害性炎症疾患である.患者血清中には多彩な自己抗体が出現し,なかんずく抗核抗体はSLEの血清学的特徴でもある.SLEの発症には遺伝的背景,環境の影響が深く関係している.
SLEでは臨床的には顔面の蝶型紅斑など本症に特徴的なものがあるが,そのような臨床所見は非常に少ない.そのことは検査成績でも同じことがいえる.したがって,SLEを診断するには臨床症状,検査成績を総合して行われるが,分類基準としては1982年改訂のアメリカリウマチ協会の基準が広く用いられている.その基準を表58に示した1).
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