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特集 細胞生物学実験マニュアル
基本技術
in vitro immunizationによるモノクローナル抗体作製法
Production of monoclonal antibodies by in vitro immunization
黒田 洋一郎
1
,
小林 和夫
1
Yoichiro Kuroda
1
,
Kazuo Kobayashi
1
1東京都神経科学総合研究所神経生化学研究室
pp.410-411
発行日 1986年8月15日
Published Date 1986/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904916
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■概要
モノクローナル抗体の作製は抗原で感作された脾細胞とミエローマ細胞を融合し抗体産生を継続するハイブリドーマをクローン化することによって行われる。感作細胞を得るには,マウスなどに抗原を注射し免疫するinvivo immunizationが一般に行われているが,マウスなどから脾細胞を取り出し数日間抗原およびアジュバンド・ペプチドとともにcultureして感作細胞を得るのがinvitro immunizationの技術である。in vitroはin vivoに比べて,①必要な抗原量が少なくてすみ(μgオーダーで可),免疫期間も短くてすむ,②種特異性の少ない分子のように抗原性の低い分子でも抗体がとれやすい。③動物に毒性が強い抗原でも免疫できる,④動物に毒性が強い抗体をつくらせる抗原でも免疫できる,⑤ヒト抗体産生が可能である,などの利点がある。
さらにこの方法の応用として,in vivo immunizationとin vitro immunizationを組み合わせて,通常ではとれにくいモノクローナル抗体を得る応用法(後述)があり,目的によっては非常に有効である。
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