特集 アレルギーと自己免疫
II.アレルギー疾患
2.アレルギー疾患に共通の検査
7)ヒスタミン遊離試験
高石 敏昭
1
Toshiaki TAKAISHI
1
1東京大学医学部物療内科
pp.95-96
発行日 1991年11月30日
Published Date 1991/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900812
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はじめに
好塩基球,マスト細胞は,どちらも細胞膜表面上に高親和性のIgEレセプターを有している.そのレセプターにIgEが結合し,さらに当該抗原がIgEに結合することによってIgEレセプターの架橋が起こり,その後の一連の細胞内情報伝達機構の活性化を介して,最終的には化学伝達物質が放出されて1型アレルギーが発現する.
細胞1個当たりのIgEレセプター数は,ヒト好塩基球で約30万個,ヒトマスト細胞(肺)で約80万個と計算されているが,ヒスタミン遊離反応が引き起こされるためには一部のレセプターに架橋が起これば十分である.
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