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Rinsho Kensa Volume 35, Issue 1 （January 1991）

臨床検査 35巻1号（1991年1月発行）

Japanese English

研究

糖尿病患者の血清CA19-9,CA－50およびSLXに対するLewis式血液型ならびに糖代謝異常の影響 The Effects of Lewis Blood: Group System and Altered Glucose Metabolism on Serum CA19-9, CA-50 and SLX in Diabetes 村井順一郎 ¹ , 中林廣榮 ¹ , 黒木哲夫 ¹ , 下條信雄 ² , 中恵一 ² , 奥田清 ² Junichiro MURAI ¹ , Hiroe NAKABAYASHI ¹ , Tetsuo KUROKI ¹ , Nobuo SHIMOJO ² , Keiichi NAKA ² , Kiyoshi Okuda ² ¹大阪市立大学医学部附属病院輸血部 ²大阪市立大学医学部臨床検査医学講座 ¹Department of Blood Transfusion, Osaka City University Medical School ²Department of Laboratory Medicine, Osaka City University Medical School キーワード： CA19-9 , CA－50 , SLX , 糖尿病 , Lewis式血液型 Keyword: CA19-9 , CA－50 , SLX , 糖尿病 , Lewis式血液型 pp.79-82

発行日 1991年1月15日 Published Date 1991/1/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900471

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　非担癌状態のインスリン非依存型糖尿病患者で，CA19-9,CA－50およびSLXの各血中濃度を測定し，Lewis式血液型および糖尿病の血糖コントロール状態との関連について検討した．糖尿病患者のLewis式血液型の分布は，健常者のそれとほぼ同様であった．血中CA19-9, CA－50およびSLXの値は，Le^a＋b―型の患者群がLe^a-b＋型ならびにLe^a-b―型の両群に比し有意に高値であった．Le^a＋b―型の患者群について，ヘモグロビンA_1c（HbA_1c）が10％を超える例で同値7％以下の例に比し，血中CA19-9, CA－50の値は有意に高値であった．またLe^a-b＋型の患者群でも同様にHbA_1cの高い例で，血中CA19-9, SLXの値が高値を示した．糖尿病患者では非担癌状態であってもこれら糖鎖抗原の血中濃度に，Lewis式血液型および血糖コントロール状態が関与する可能性が示唆された．