今月の主題 細胞接着因子
話題
トロンボスポンジン
安藤 泰彦
1
Yasuhiko ANDOH
1
1東海大学医学部臨床病理学教室
キーワード:
トロンボスポンジン
,
糖蛋白
,
血小板凝集
Keyword:
トロンボスポンジン
,
糖蛋白
,
血小板凝集
pp.1764-1765
発行日 1990年12月15日
Published Date 1990/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900432
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1971年,Baenzigerらは,血小板浮遊液にトロンビンを添加すると,血小板から,SDS-PAGE上190kDの糖蛋白バンドが消失し,細胞外液中に105kDの糖蛋白が出現すると報告した.当初,この糖蛋白はトロンビンの酵素作用によって血小板から水解され遊離したトロンビンの基質であると考えられて,thrombin sensitive proteinと呼ばれたが1),その後,この糖蛋白は血小板から放出されることが判明し,トロンボスポンジン(以下TSP)と命名され,その構造,機能,分布もしだいに明らかになった2).
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