学会印象記
第14回国際臨床化学会議(XIVth International Congress of Clinical Chemistry)/日本臨床検査自動化学会第22回大会
櫻林 郁之介
1
Ikunosuke SAKURABAYASHI
1
1自治医科大学大宮医療センター検査部
pp.1640,1648
発行日 1990年11月15日
Published Date 1990/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900403
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世界の臨床化学者が―堂に会した巨大学会
第14回国際臨床化学会議(ICCC)は1990年7月22日から26日まで,カリフォルニア州サンフランシスコのモスコンセンターと三つのホテルを使ってアメリカ臨床化学会(AACC),およびカナダ臨床化学会の協賛のもとに開催された.学会の規模からすると,まず,学会メンバーの登録数は約8000名以上,展示場での入場許可人数は約7500名以上であり,ある程度の重複を考慮しても約15000名以上がこの学会に出席していたことになる.ところで,日本人の参加数であるが,詳しい人数はっかみえなかったが,少なくとも300名以上,推定では400名とも500名とも言われていたが,かなりの人が日本から参加したことは間違いないと思われる.
展示会場のほうは例によって,巨大な展示場にすべての展示が行われており,1200のパネルの中に合計331社が工夫を凝らしたプロパガンダを展開しており,壮観であった.参加国はむろんアメリカが圧倒的であったが,アメリカに支社をもつ会社もアメリカとして登録されているので実体はつかみえないが,そのほかの国としては,カナダ,ドイツ,イギリス,フランス,オーストラリア,イタリア,台湾,日本,フィンランドであった.日本の企業は順位からいうと多分アメリカ,カナダに次いで3番目であり,合計16社が70区画を使っていたが,全体の数からすると,まだまだの感があり,日本の実力からしても,もっと多くの企業が積極的に参加してもらいたいものである.現に,本年初めて外国展示を行った抗血清メーカーは各国からの引き合いに自信を深めたのではないだろうか.
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