特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
各論
4 結合蛋白
3)セルロプラスミン(Cp)
宮沢 光瑞
1
,
大津 信博
1
Kozui MIYAZAWA
1
,
Nobuhiro OTSU
1
1山形大学医学部臨床検査医学講座
キーワード:
セルロプラスミン
,
血清銅
,
急性相反応蛋白
,
Wilson病
Keyword:
セルロプラスミン
,
血清銅
,
急性相反応蛋白
,
Wilson病
pp.1555-1558
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900373
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測定の意義
セルロプラスミン(Cp)はα2―グロブリンに属する銅(Cu)結合糖蛋白であり,オキシダーゼ活性を有する.この蛋白は肝臓で合成され,主に血中に分泌されるが,胆汁,関節液,涙液,脳脊髄液,羊水にも存在する.血中のCpは血清銅の90~95%を占め,Cu代謝異常をきたすWilson病で著明に減少する.また急性相反応蛋白の一つでもあり,活動性炎症で増加することから,疾患の診断,経過観察,予後判定に用いられている.
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