特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
各論
4 結合蛋白
4)オステオカルシン
上好 昭孝
1
,
大田 喜一郎
2
,
鳥住 和民
3
Akitaka UEYOSHI
1
,
Kiichiro OHTA
2
,
Kazutami TORIZUMI
3
1和歌山県立医科大学整形外科
2和歌山県立医科大学検査診断学教室
3和歌山県立医科大学放射線科
キーワード:
オステオカルシン
,
骨代謝マーカー
,
アルカリ性ホスファターゼ
,
副甲状腺ホルモン
Keyword:
オステオカルシン
,
骨代謝マーカー
,
アルカリ性ホスファターゼ
,
副甲状腺ホルモン
pp.1558-1562
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900374
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はじめに
従来,骨代謝の血液学的なマーカーとしてアルカリ性ホスファターゼ(ALP)が用いられているが,肝障害などがあれば必ずしも骨代謝を正しく表現しない.ALPは肝障害を伴わない場合,大方は骨由来のものであるから,健常者においてはある程度反映するとされている.しかし,常にこの条件を満足しているとは限らず,新たな骨代謝マーカーが探索されていた.これはグルタミン酸のr位炭素がビタミン(V)K依存性の酵素反応によってカルボキシル化されたアミノ酸で,このアミノ酸を分子内に含有する蛋白質をGla蛋白質と命名されている1).
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