腎臓病の病理・7
続発性糸球体疾患
坂口 弘
1
,
緒方 謙太郎
1
Hiroshi SAKAGUCHI
1
,
Kentaro OGATA
1
1慶應義塾大学医学部病理学教室
キーワード:
ループス腎炎
,
糖尿病性糸球体硬化症
,
アミロイド腎症
,
肝性糸球体硬化症
Keyword:
ループス腎炎
,
糖尿病性糸球体硬化症
,
アミロイド腎症
,
肝性糸球体硬化症
pp.830-838
発行日 1990年7月15日
Published Date 1990/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900207
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ループス腎炎は,SLEにみられる糸球体腎炎で,多彩な組織像を呈することが知られており,WHO分類では,病変の程度により6つのタイプに分けられている.糖尿病では,長期間にわたる高血糖状態など種々の因子により,糸球体に硬化性病変,滲出性病変が招来されるが,特に結節性病変が特徴的である.アミロイド腎症は,血管壁や糸球体のメサンギウム,基底膜にアミロイド線維が沈着することによるもので,多発性骨髄腫をはじめ,さまざまな疾患に続発する.肝性糸球体硬化症は,慢性肝疾患に認められる糸球体病変を指すが,腎機能障害とはあまり関係はない.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.