学会印象記 第59回日本寄生虫学会大会
寄生虫学会で考える―診断の第一歩,そして世界へ
宮原 道明
1
Michiaki MIYAHARA
1
1九州大学医療技術短期大学部
pp.730
発行日 1990年6月15日
Published Date 1990/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900184
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第59回日本寄生虫学会は九州大学医学部寄生虫学教室の石井洋一教授を大会長に,平成2年4月2,3の両日,桜満開の九州大学医学部構内で開催された.福岡市での開催は昭和28年以来,実に37年振りである.国際化の今日,特にアジア諸国との友好を深めたいとの大会長の意図で,招待講演は外国人学者によるものであった.また,ジュネーブとマニラからのWHO関係者,アメリカ大陸,アジア諸国,ケニアなどから来日中の研究者の出席もあって,国際色に富んだ学会となった.
一般口演201題のほか,特別講演1題,招待講演2題および宿題報告1題の内容であった.最近の傾向として免疫関係の演題が多く,58題(29%)の発表があった.虫種別ではマラリアの14題など原虫類が64題,一方蠕虫類は住血吸虫の19題を始め143題であった.
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