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今月の特集 超音波検査士に必要な医用超音波の基礎
パルスエコー法(超音波パルス法)
Pulse echo method (ultrasonic pulse method)
椎名 毅
1
1芝浦工業大学大学院理工学研究科
キーワード:
超音波パルス
,
エコー信号
,
Bモード
,
コントラストエコー法
,
アーチファクト
Keyword:
超音波パルス
,
エコー信号
,
Bモード
,
コントラストエコー法
,
アーチファクト
pp.932-943
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203691
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Point
●超音波診断装置の原理であるパルスエコー法では,超音波パルスを体内に送信し,組織境界で反射したパルス波の伝搬時間から組織の境界の位置を,信号の強度から組織の不連続の程度の情報を得て実時間で断層像を構築する.
●距離分解能の高い超音波像を得るにはパルス幅の短い広帯域なパルス波が適している.一方で,高周波ほど減衰が大きくなるため,深部の計測には低周波のパルスが適している.
●超音波の音速は有限のため,画像の表示範囲と速度はトレードオフの関係にある.そのため,心臓などの早い動きの計測においては,深さや表示幅などを制限する必要がある.
●超音波像のアーチファクトは生体組織の音速などの不均一性により生じるため,完全になくすことはできないが,発生の有無を識別し軽減させることは可能であり,さらにアーチファクトを診断情報として利用する場合もある.
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