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今月の特集 COVID-19と臨床検査—得られた知見を今後の医療に活かす
抗体検査(IgG,IgM,IgA)から得られた知見
Achievements of the antibody study(IgG, IgM, IgA)in COVID-19
蔵野 信
1
1東京大学医学部附属病院検査部
キーワード:
抗体
,
診断
,
交差免疫
,
ワクチン
,
標準化
Keyword:
抗体
,
診断
,
交差免疫
,
ワクチン
,
標準化
pp.942-947
発行日 2023年9月15日
Published Date 2023/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203389
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Point
●抗体検査のニーズ,抗体検査によって実現を目指すゴールは,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の医学的,社会的変化に応じて変遷してきた.
●医学的には,抗体検査によって,日本人では初感染でも免疫グロブリン(Ig)G,IgAの上昇がIgMに先行する例が多いという交差免疫の可能性が示唆された.また,重症度との関連があることがわかった.
●臨床において,抗体検査は,診断,重症度予測,ワクチンの効果判定,治療法の選択に役に立つ可能性がある.
●抗体検査は保険未収載ではあるが,COVID-19に対する免疫状況の検査として,一定の地位を確立した.現在では,各測定試薬の標準化が課題の1つである.
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