増大号 検査血液学レッスン 検査結果の乖離をどう判断するか
3章 フローサイトメトリー
診断に有用な異常発現(aberrant expression)
藤原 亨
1
1東北大学病院検査部
キーワード:
造血器腫瘍
,
フローサイトメトリー
,
FCM
,
aberrant expression
Keyword:
造血器腫瘍
,
フローサイトメトリー
,
FCM
,
aberrant expression
pp.1184-1187
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203131
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
フローサイトメトリー(flow cytometry:FCM)を用いた表面抗原解析は造血器腫瘍の診断に必須の検査法である.造血器悪性腫瘍細胞は正常細胞の分化段階と同一の抗原を示す場合と,通常では発現しない抗原の異常発現を認める場合がある.特に後者については疾患特異的であることが多く,さらに治療後の微小残存病変(minimal residual disease:MRD)の評価にも有用である.
本稿では,実際の症例提示を通じてFCM検査における造血器腫瘍の診断に有用な異常発現(aberrant expression)を述べる.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.