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今月の特集1 腫瘍循環器学を学ぶ
心エコーでのモニタリング
Echocardiographic monitoring for early detection of cancer therapeutics-related cardiac dysfunction
泉 知里
1
1国立研究開発法人国立循環器病研究センター心臓血管内科部門心不全科
キーワード:
抗がん剤治療関連心筋障害
,
左室駆出率
,
LVEF
,
GLS
Keyword:
抗がん剤治療関連心筋障害
,
左室駆出率
,
LVEF
,
GLS
pp.718-724
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203026
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Point
●“左室駆出率(LVEF)がベースラインよりも10%ポイント低下,かつ50%(正常下限)を下回る”ときに抗がん剤治療関連心筋障害と定義される.
●“GLSがベースラインと比較し相対的に15%以上低下”したときに,抗がん剤による潜在性の左室心筋障害がありと考える.
●アントラサイクリン系抗がん剤による心筋障害の98%が1年以内,平均3.5カ月で発症すると報告されているので,投与開始6カ月間は特に厳重なフォローが必要である.
●抗がん剤治療関連心筋障害の基準を初めて満たした場合,心保護薬の投与および抗がん剤の継続の可否について腫瘍科と循環器内科で議論する.
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