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今月の特集 移植医療と臨床検査
肝移植と臨床検査—生体肝移植の周術期に施行される臨床検査と,われわれの生体肝移植で過去に問題になった臨床検査値
Clinical laboratory tests for perioperative period of living donor liver transplantation(LDLT)and clinical test values that have provoked a problem in our past LDLT
河地 茂行
1
,
千葉 斉一
1
,
富田 晃一
1
,
佐野 達
1
1東京医科大学八王子医療センター消化器外科・移植外科
キーワード:
肝移植
,
生体肝移植
,
脳死肝移植
,
抗体関連拒絶反応
,
抗ドナー抗体
,
DSA
,
アンモニア値
,
β-D-グルカン値
,
BDG値
Keyword:
肝移植
,
生体肝移植
,
脳死肝移植
,
抗体関連拒絶反応
,
抗ドナー抗体
,
DSA
,
アンモニア値
,
β-D-グルカン値
,
BDG値
pp.1262-1268
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202885
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Point
●わが国の肝移植は数のうえでは生体肝移植が主流であるが,脳死肝移植も確実に増加しており,成績は同等である.
●抗体関連拒絶反応の予防・克服は肝移植医療の重要な課題である.近年,抗ドナー抗体(DSA)を検出するさまざまな検査が肝移植医療に導入されている.
●ドナーの移植前検査は検査値が正常であることを確認する過程である.検査値の異常をきっかけに,臨床検査の精度に不備が発見された症例を経験した.
●レシピエントのβ-D-グルカン(BDG)値の異常のため生体肝移植を延期せざるを得なかった症例を経験した.検査値における偽陽性の判断の難しさを痛感した.
●肝移植後の臨床検査は合併症を早期発見・治療するために施行されている.それぞれの検査の意義をきちんと理解する必要がある.
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