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今月の特集2 質量分析を利用した臨床検査
質量イメージング技術の検査診断学への応用
Applications to the clinical laboratory diagnostics with MALDI-imaging technique
中西 豊文
1
1大阪医科大学研究支援センター/中央検査部・感染対策室
キーワード:
MALDIイメージング
,
アミロイドーシス
,
トランスサイレチン
,
TTR
,
on-tissue消化
,
毛髪縦断面
Keyword:
MALDIイメージング
,
アミロイドーシス
,
トランスサイレチン
,
TTR
,
on-tissue消化
,
毛髪縦断面
pp.294-301
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202303
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Point
●Caprioliらによって開発されたMALDIイメージング法は,病理診断の補助的/相補的な情報を提供できる解析手段として臨床の現場で利用されるだろう.
●アミロイドーシスの検査診断およびその病態解明にはMALDIイメージング法が最適であり,レーザーキャプチャー・マイクロダイセクション法と組み合わせれば起因蛋白質の同定効率が向上する.
●単毛髪縦断面上を連続走査するMALDIイメージング解析は,すでに鑑識科学・薬毒物解析に応用されているが,さらに安定同位元素標識体を用いれば,定量MALDIイメージングが可能で臨床検査領域で応用できる.
●二次イオン質量分析法を用いれば,その利点である超高分解能(<50nm),超高感度(ppmオーダー)を生かし,“1細胞内”の生理活性分子の発現量,代謝や分布が明らかになり,細胞内小器官,例えばミトコンドリア内のオミクス解析が可能となる.
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