生理検査道場・9
眼底検査① 判読手順と異常のメカニズム
小沢 洋子
1
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
pp.209-212
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201891
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はじめに
眼球はカメラにたとえられ,角膜・瞳孔・水晶体(レンズ)を通過した光は網膜に集められ,結像する(図1)1).網膜でまず光に反応するのは光受容体でありニューロンである網膜視細胞であり,それが2次ニューロン,および3次ニューロンである網膜神経節細胞を介して脳に伝えられると,視覚を形成する.眼底検査では,瞳孔を通じて眼内に光を入れることで,主に網膜神経組織と栄養血管網の変化を観察する.また,網膜のさらに奥には脈絡膜という血管が豊富な結合組織があるため,網膜を通してみえる脈絡膜の変化を観察する場合もある.
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