今月の特集1 発症を予測する臨床検査—先制医療で5疾病に立ち向かう!
扉
山内 一由
1
1筑波大学医学医療系
pp.5
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201844
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50兆円に及ぶ医療・介護費の抑制は,重大かつ喫緊の課題です.放置すれば,国民皆保険制度や年金制度の維持はままならなくなります.どうしたらよいか? その答えは明白です.平均寿命を限りなく健康寿命に近づければよいのです.しかし,言うは易し行うは難しです.医療人の力だけで実現できる,たやすい目標ではありません.しかし,initiativeを取らなければならないのは,私たち医療人です.
健康長寿の実現には,疾病の発症を的確に予測し発症前に治療介入していくこと,すなわち先制医療の実践が不可欠です.“先んずれば病を制す”です.
本特集では,医療計画において重要課題となっている5疾病(癌,心疾患,脳卒中,糖尿病,精神疾患)を対象とした先制医療と,その一翼を担う臨床検査を取り上げました.
オバマ元米大統領が,年頭教書においてprecision medicine initiativeを提唱してから4年.2019年年頭にあたり,遅ればせながら本誌でも,先制医療にフォーカスを当ててみました.preemptive medicine initiative!
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