増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ
Ⅲ章 報告前に必要なチェック
〔生化学検査〕
AST,ALT
嶋田 昌司
1
1公益財団法人天理よろづ相談所病院臨床検査部
pp.1190-1194
発行日 2015年10月30日
Published Date 2015/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542200572
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緊急性
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(aspartate aminotransferase:AST)は全身の多くの臓器に分布し,アラニンアミノトランスフェラーゼ(alanine aminotransferase:ALT)はほぼ肝細胞に由来する.両者とも細胞障害によって血中濃度が上昇するため,細胞障害の程度を知るために利用する.肝機能という表現は使用しない.
AST,ALTが低値を示した場合の有用性は少ないが,高値の場合は心筋梗塞や筋炎,重症型肝炎,ショック肝やうっ血肝などショック状態を示していることがある.
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