樋野興夫の偉大なるお節介・6
日本の国際的地位を高むる途~「がん哲学カフェ in UK&緩和ケアの祖を訪ねる旅」~
樋野 興夫
1
1順天堂大学医学部 病理・腫瘍学
pp.770-771
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103932
- 有料閲覧
- 文献概要
週末,筆者は,久しぶりに,自宅の本棚の1つを整理整頓した.1~3段目は,「内村鑑三と新渡戸部稲造」,「南原繁と矢内原忠雄」の本であり,4段目は「山極勝三郎と吉田富三」の本である.「内村鑑三と新渡戸部稲造」&「南原繁と矢内原忠雄」の日付は,医学部の学生時代が多い.思えば,40年前の学生時代に,授業にも出ず,夜を徹して読書にふけったのが,走馬燈のように思い出される.「山極勝三郎と吉田富三」は,「がん病理学者」になってからである.古本屋で,安価に「南原繁著作集全10巻」を購入したのが,懐かしい.「吉田富三先生 人とその思想」(吉田富三先生生誕百年記念寄稿集)の編集幹事としての筆者の「編集後記」(2003年4月26日付け)を読み返した.「遠い過去を知らずして遠い未来は語れない」〈Churchill〉の言葉を,引用していたのである.
日曜日の昼,某テレビ局の,自宅の本棚の取材があった.「内村鑑三,新渡戸稲造,南原繁,矢内原忠雄,吉田富三」の本が中心であった.筆者の19~60歳までの約40年間の読書遍歴でもある.取材後,定例の読書会に出掛けた.この読書会は,2007年12月9日から開始し,7年目に入った.継続の大切さである.「武士道」(新渡戸稲造著),「代表的日本人」(内村鑑三著)を中心に進め,毎回15~20名の参加者との,2時間の楽しいひとときである.先日は,「後世の最大遺物」(内村鑑三著)を読み,アフリカの探検家のLivingstone(1813~1873)とピューリタン革命指導者のCromwell(1599~1658)を学んだ.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.