異常値をひもとく・13
尿蛋白試験紙陰性検体の尿についてセルロースアセテート膜電気泳動像から腎障害部位を予知する
芝 紀代子
1
,
久保田 亮
2
,
坂爪 実
3
1文京学院大学大学院 保健医療科学研究科
2埼玉県立大学 保健医療福祉学部健康開発学科
3医療法人ナーシングメディカルクリニック さかつめ内科
pp.124-129
発行日 2014年1月15日
Published Date 2014/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103784
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
初診患者の検査の1つに尿試験紙による尿検査がある.そのなかに蛋白も含まれ,30mg/dLを(+)と判定し,それ以下は(-)~(±)としており,さらなる検索は行われていない.いわゆる(-)~(±)とされる10数mg/dL程度の蛋白の出現は全く無視してよいのか,という疑問が生じた.そこでセルロースアセテート膜(以下,セア膜)電気泳動を行ったところ,予想通りに多種多様な尿蛋白分画がみられたことが本研究の発端である.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.