Japanese
English
シリーズ-検査値異常と薬剤・15
―投与薬剤の臨床検査値への影響―循環器系作用薬・Ⅱ
Influence on laboratory test values with administering medicines:Drug affecting on circulatory organs system action medicine Ⅱ
吉年 正宏
1
,
森山 健三
1
Masahiro YODOSHI
1
,
Kenzo MORIYAMA
1
1近畿大学医学部附属病院薬剤部
キーワード:
利尿薬
,
α遮断薬
,
β遮断薬
,
血管直接作動薬
,
カルシウム拮抗剤
,
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
Keyword:
利尿薬
,
α遮断薬
,
β遮断薬
,
血管直接作動薬
,
カルシウム拮抗剤
,
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
pp.513-520
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102626
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利尿薬
腎尿細管におけるNa+,Cl-の再吸収を抑制することにより,Na+,Cl-の排泄を促進し,これに伴って水の排泄が増加,すなわち体液量を減少させる.さらには交感神経刺激に対する末梢血管の感受性を低下させることにより降圧効果も発揮する.利尿薬にはサイアザイド系,ループ系,カリウム保持性,炭酸脱水素酵素阻害薬に大別される.
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」1)では,「少量の利尿薬は副作用の頻度は少なく,他の降圧薬と併用することにより,降圧効果が相乗的に増大する」として併用を推奨している.また,心不全などに伴う浮腫やむくみなどでも使用される.いずれにせよ連用する場合,後述するように電解質失調や尿酸値異常,糖・脂質系代謝異常が現れることがあるため,定期的に検査を行う必要がある.
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