特集 総合診療外来に“実装”したい最新エビデンス—My Best 3
【知っておきたい!Common Disease最新エビデンスMy Best 3】
⓫進行期・終末期心不全
大森 崇史
1
1飯塚病院 連携医療・緩和ケア科/心不全ケア科
キーワード:
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
,
β遮断薬
,
ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
,
アンジオテンシン受容体拮抗薬
,
アンジオテンシン受容体-ネプリライシン阻害薬
,
SGLT2阻害薬
,
HFrEF
,
ポリファーマシー
,
包括的治療
Keyword:
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
,
β遮断薬
,
ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
,
アンジオテンシン受容体拮抗薬
,
アンジオテンシン受容体-ネプリライシン阻害薬
,
SGLT2阻害薬
,
HFrEF
,
ポリファーマシー
,
包括的治療
pp.723-726
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203769
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My BestエビデンスNo.1
LVEFの低下した心不全の薬の最適な組み合わせはどれ?
心不全の薬物治療の進歩は目覚ましい。1980年代、LVEF(左室駆出率)の低下した心不全(heart failure with reduced ejection fraction : HFrEF)の治療薬は、ジゴキシンと利尿薬のみであった。1990年頃からACEI(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)、βB(β遮断薬)、MRA(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)、ARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)が加わった。それからしばらくは、薬剤に関する大きなアップデートはなかったが、2010年代に入り、ARNI(アンジオテンシン受容体-ネプリライシン阻害薬)が登場した。これだけある薬剤をすべて投与するのはあまり現実的ではないし、ポリファーマシーの観点からも問題となる。それらの薬剤をどのように組み合わせればよいか、30年にわたるエビデンスを集約したネットワークメタアナリシスを紹介する。その結果、「ARNI+βB+MRA」による治療が最も死亡率が低いことが報告された。コストパフォーマンスで言えば、ジェネリック医薬品が揃っている「ACEI+βB+MRA」または「ACEI+βB」がよさそうだ。
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