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シリーズ最新医学講座・Ⅰ 死亡時医学検査・12
Aiの動向
Change of Ai
山本 正二
1
Seiji YAMAMOTO
1
1千葉大学医学部附属病院放射線科
キーワード:
Ai
,
死後画像
,
Aiセンター
Keyword:
Ai
,
死後画像
,
Aiセンター
pp.103-109
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102217
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はじめに
2003年に有志が集まってオートプシー・イメージング(Ai)学会が創設されてから5年が経過し,その後,医師で作家の海堂尊が『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)を初めとする一連のベストセラー作品で訴えているとおり,Aiを取り巻く状況は刻々と変化している.これは,通常新しい医療行為が学会を通じて普及するという形をとるのに対し,Aiが一般社会にまず認知され,その後その概念に賛同する施設で実施され,普及していったという形態をとったからである.いわば中央主導の施政ではなく,地方からの自然発生的な必要性を満たすための要求がAi普及の原動力である.
本来ならば,2005年から始まった第三者機関による医療関連死調査分析モデル事業をたたき台にした,医療関連死死因究明制度について言及すべきであるが,第3次試案を2008年に出して以降,会議に大きな進展はみられない.これは,解剖を土台とした死因究明制度が現在のシステムでは運営が困難であること,また,Aiを取り入れなければシステムが運用できないことを示している.そこでAiを取り巻く現在の状況について解説したい.
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