学会だより 第50回日本臨床細胞学会総会
第50回日本臨床細胞学会総会―伝統そして飛躍 築きあげた伝統へのrespectと未来へのprospect
小松 京子
1
1杏林大学付属病院病理部
pp.1722
発行日 2009年12月15日
Published Date 2009/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102195
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日本臨床細胞学会総会第50回学会が,新装されたばかりの京王プラザホテルにて,2009年6月26日(金)~28日(日)に開催された.テーマは―伝統そして飛躍―.第50回の記念すべき学会に相応しく,多岐にわたる特別講演・招請講演・学術プログラムや,50回記念企画が提供された.初日のメイン会場では,日本臨床細胞学会50回記念パネル―臨床細胞学飛躍の展望―という今回ならではのセッションが開かれた.展望を語られたのは長い間臨床細胞学会で活躍してきた方々である.過去から未来を見据えた展望の話に,フロアからの意見も活発で,時間を若干超過しての終了となった.
最新情報を網羅したワークショップやシンポジウムのあとには,学会長自ら,現在全国レベルで展開されているベセスダシステムの導入に関する講演を行い,多くの会員が聴講した.今最も現場で必要とされているベセスダシステムの情報に関してはシンポジウムも企画され,具体的にどのように報告していけば良いのか,大変参考になった.班研究報告は,甲状腺の低分化癌である.新しい分類の知見を知ろうと会場は会員で溢れていた.会員は最新情報の習得意欲も旺盛であるが,現場ですぐに役立つ教育講演にも積極的で,教育講演会場はすべて満室で座るどころか,立ち見をする場所も見つからないほどであった.
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