今月の主題 オートファジー
総論
オートファジーの検出方法―原理と課題
野田 健司
1
Takeshi NODA
1
1大阪大学微生物学研究所細胞制御分野
キーワード:
オートファジー
,
LC3
,
活性測定
Keyword:
オートファジー
,
LC3
,
活性測定
pp.1527-1534
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102159
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オートファジーとは基本的に微量な分解過程であり,分解そのものを検出することは容易ではない.そこで,その活性を捉えるために,様々な方法が考案されてきている.本稿では,歴史的な方法から今日幅広く用いられている方法,さらに最新の方法まで,オートファジーの検出方法の原理,およびその課題について概説する.オートファジーにより輸送・分解される基質の量を測定する定量的な方法と,オートファジーの進行に付随して起こるLC3などの分子の変動を検出する半定量的な方法がある.オートファジーの調節機構の詳細な解析には定量的な方法が望ましい.一方,近年開発された半定量的な方法により様々な生命現象にオートファジーがかかわることが明らかにされてきた.
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