シリーズ最新医学講座・Ⅰ 死亡時医学検査・6
外表検査でわかること
早川 秀幸
1
Hideyuki HAYAKAWA
1
1筑波剖検センター
キーワード:
死亡時医学検索
,
外表検査
,
死体現象
,
損傷
Keyword:
死亡時医学検索
,
外表検査
,
死体現象
,
損傷
pp.731-736
発行日 2009年6月15日
Published Date 2009/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102005
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はじめに
死亡時医学検索は医学の基礎であるといわれる.系統立った,精度の高い死亡時医学検索を実施することにより,医療の質の向上や社会秩序の維持が期待される.診断技術の進歩に伴い,死亡時医学検索にも様々な手法が導入されるようになっているが,生きた患者に対する医療の基本が理学所見にあるのと同様,死亡時医学検索の基本をなすのは外表検査であるといえる.
病院内で死亡が確認された症例では,死後の画像検査や血液検査などを併用して死因や法医学的異状の有無を判断している施設も増えているようであるが,病院外で死亡して警察の検視の対象となった症例では,いまだに外表検査のみで死因判断を求められることが多い.
本稿では,外表検査における注意事項,注目すべきポイント,そして得られた所見から何がわかるのかなどについて概説する.
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