シリーズ最新医学講座・Ⅱ iPS細胞・2
iPS細胞作成におけるウイルスベクターの役割と問題点
北村 俊雄
1
,
沖 俊彦
1
Toshio KITAMURA
1
,
Toshihiko OKI
1
1東京大学医科学研究所細胞療法分野
キーワード:
トレロウイルスベクター
,
サイレンシング
,
挿入変異
Keyword:
トレロウイルスベクター
,
サイレンシング
,
挿入変異
pp.231-235
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101896
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4種類の遺伝子の導入によって線維芽細胞が初期化し,マウス個体を形成しうる全能性を獲得することが京都大学の山中らによって報告された.この細胞はiPS細胞(induced pluripotent stem cell)と命名された.iPS細胞の樹立は生命科学の歴史で特記すべき進歩であり,将来的には再生医療,細胞療法に応用されることが期待される.iPS細胞の樹立の効率化や腫瘍形成の可能性の排除など,臨床応用の前にはまだまだ解決すべき問題が多い.
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