今月の主題 生体内微量元素
話題
微量元素と癌
岡部 真一郎
1
,
江原 正明
2
,
横須賀 收
1
Shinichiro OKABE
1
,
Masaaki EBARA
2
,
Osamu YOKOSUKA
1
1千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学
2亀田総合病院消化器内科
キーワード:
活性酸素説
,
発癌性
,
発癌予防
Keyword:
活性酸素説
,
発癌性
,
発癌予防
pp.213-216
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101893
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1.はじめに
世界では,毎年1,000万人が癌にかかっており,その約12%が死亡している.このため,癌のリスク要因について多くの検討が行われている.もともと微量元素は自然界に存在し,われわれ人間は食事,飲水により摂取することになるが,微量元素の過剰摂取や欠乏によりある種の癌が多発することが疫学的に報告されており,微量元素の癌化への関与が示唆されている.これらの検討から,微量元素自体に発癌性をもつものと発癌抑制効果のあるものが報告されているが,それぞれにつき概説し,併せてわれわれが検討している肝細胞癌における微量元素についても示す.
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