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乾燥血液スポットにおけるサクシニルアセトン,アミノ酸およびアシルカルニチンの組み合わせ新生児スクリーニング
鈴木 優治
1
1埼玉県立大学保健医療福祉学部
キーワード:
チロシン血症
,
乾燥血液スポット
,
質量分析
Keyword:
チロシン血症
,
乾燥血液スポット
,
質量分析
pp.886
発行日 2008年8月15日
Published Date 2008/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101682
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1型チロシン血症(tyrosinemia type 1;TYR1)は未治療であれば早期死を引き起こす.この疾患の新生児スクリーニング(newborn screening;NBS)は診断マーカーのサクシニルアセトン(succinylacetone;SUAC)分析の問題から疑わしい.著者らはフローインジェクション質量分析装置による乾燥血液スポット(dried blood spots;DBS)においてアシルカルニチン(acylcarnitine;AC),アミノ酸およびSUACを同時定量する新規分析法を開発した.アミノ酸とACはアイソトープラベルしたアミノ酸およびAC内部標準物質を含むメタノール0.3mlでDBS切片から抽出し,ブタノール/塩酸で誘導化した.SUACは濾紙残留物からアイソトープラベルしたSUAC内部標準物質を含むヒドラジン溶液0.1mlで抽出した.これらの抽出物を質量分析装置で測定した.分析時間は1~2分であった.SUACはTYR1患者11人の過去のNBS試料で増加していた(13~81μmol/l).対照13,521例のDBSにおけるSUAC平均濃度は1.25μmol/lであった.アミノ酸およびACの日常分析へのSUAC分析の導入により偽陰性の危険率のない,迅速で経済的なTYR1のスクリーニングが可能になる.
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