今月の主題 脳機能
話題
脳脊髄液を用いたアルツハイマー病の臨床検査診断
玉水 昌子
1
,
丸山 将浩
2
,
荒井 啓行
3
Masako TAMAMIZU
1
,
Masahiro MARUYAMA
2
,
Hiroyuki ARAI
3
1東北大学病院 検査部
2東北大学医学部 老年・呼吸器内科
3東北大学医学部 先進漢方治療医学
キーワード:
アルツハイマー病の早期診断
,
mild cognitive impairment
,
CSF/total-tau
Keyword:
アルツハイマー病の早期診断
,
mild cognitive impairment
,
CSF/total-tau
pp.1665-1671
発行日 2004年12月15日
Published Date 2004/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101132
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1.はじめに
高齢化社会を迎えている現在,痴呆症患者数は150万人を超え,中枢神経系疾患では最もありふれた疾患(common disease)となりつつある.そのために近年様々なアプローチによる抗アルツハイマー病(Alzheimer's disease;AD)治療薬の開発が急がれる一方で,ADの早期診断の重要性が求められている.1995年われわれは,脳脊髄液タウ蛋白濃度測定がADの診断マーカーになりうる可能性を発表し,その後世界中のグループから追試され確認されてきた.その後,脳脊髄液タウ測定は,ADの早期診断さらにはADに進行する予測診断にも使えることを明らかにしてきた.
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